第1号議案
剰余金の配当の件
当社は、株主の皆様への適切な利益還元を経営上の重要政策と位置付けており、業績や財務状況を勘案して安定した配当を行うことを基本的な方針としております。
一方、当社では、平成28年11月に公表しました「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」に基づき、平成29年より「第一次中期経営計画2020」に取り組んでおりますが、本中期経営計画では、株主の皆様への利益還元として、配当性向30%を目安とする財務指標を掲げております。
当期の業績は、事業報告に記載のとおりとなりましたが、株主の皆様への利益還元並びに今後の経営環境等を勘案したうえで、当期の期末配当につきましては、次のとおりといたしたいと存じます。

- (注)1.平成28年3月30日開催の第92回定時株主総会決議に基づき、平成28年7月1日付で普通株式5株を1株とする株式併合を行っております。当期の期末配当は、当該株式併合前に換算いたしますと、1株につき7円40銭(40銭の増配)に相当いたします。
- 2.「第一次中期経営計画2020」における財務指標に関しては、親会社株主に帰属する当期純利益が、特殊要因に係る特別損益等により大きく変動する場合には、その影響を考慮して配当金額を決定することがあります。
第2号議案
定款一部変更の件
第3号議案
取締役9名選任の件
本総会の終結の時をもちまして取締役全員(9名)の任期が満了となります。つきましては、取締役9名(うち社外取締役3名)の選任をお願いいたしたいと存じます。
取締役候補者は次のとおりであります。

- (注)1.上記取締役候補者の年齢、当社における地位及び担当は本総会時のものであります。
- 2.征矢真一、福原真弓の両氏の取締役会出席回数は、平成28年3月30日の就任以降に開催された取締役会のみを対象としております。
- 3.福原真弓氏は、戸籍上の氏名は小林真弓でありますが、職務上使用している氏名で表記しております。
-
上條 努
再任
生年月日 満63歳(昭和29年1月6日生) 取締役在任年数
(本総会終結時)10年 取締役会出席回数 12/12回 所有する
当社株式の数16,098株 略歴、
地位及び担当
代表取締役会長- 昭和51年4月
- 当社(旧サッポロビール株式会社)入社
- 平成13年3月
- サッポロビール飲料株式会社
取締役 営業企画部長 - 平成15年9月
- 同社 取締役常務執行役員
マーケティング本部長 - 平成17年9月
- 同社 取締役常務執行役員
経営戦略本部長 - 平成19年3月
- 当社 取締役 経営戦略部長
- 平成21年3月
- 当社 常務取締役
- 平成23年3月
- サッポロ飲料株式会社 代表取締役社長
- 当社 代表取締役社長 兼 グループCEO
- 平成29年1月
- 当社 代表取締役会長(現在に至る)
重要な兼職の状況 なし 取締役候補者の選任理由 上條努氏は、平成23年以来当社の代表取締役を務めており、経営者として豊富な経験・実績・見識を有しております。当社のグループ経営全般の管理・監督者として適任であると判断し、取締役候補者としております。 略歴を開く閉じる -
尾賀 真城
新任
生年月日 満58歳(昭和33年12月2日生) 所有する
当社株式の数11,990株 略歴、
地位及び担当
グループ執行役員社長- 昭和57年4月
- 当社(旧サッポロビール株式会社)入社
- 平成18年10月
- サッポロビール株式会社(新会社) 首都圏本部 東京統括支社長
- 平成21年3月
- 同社 執行役員 北海道本部長
- 平成22年3月
- 同社 取締役 兼 常務執行役員 営業本部長
- 平成25年3月
- 同社 代表取締役社長
- 当社 取締役 兼 グループ執行役員
- 平成27年3月
- 当社 グループ執行役員
- 平成29年1月
- 当社 グループ執行役員社長(現在に至る)
重要な兼職の状況 なし 取締役候補者の選任理由 尾賀真城氏は、当社の取締役や事業会社の代表取締役社長を務めるなど、経営者として豊富な経験・実績・見識を有しております。当社のグループ経営の推進とコーポレートガバナンスの強化に適任であると判断し、取締役候補者としております。 略歴を開く閉じる -
野瀬 裕之
再任
生年月日 満54歳(昭和38年2月3日生) 取締役在任年数
(本総会終結時)2年 取締役会出席回数 12/12回 所有する
当社株式の数2,769株 略歴、
地位及び担当
取締役 戦略企画部長- 昭和61年4月
- 当社(旧サッポロビール株式会社)入社
- 平成23年3月
- サッポロビール株式会社(新会社)
焼酎戦略部長 - 平成24年9月
- 同社 ヱビスブランド戦略部長
- 平成25年3月
- 同社 ブランド戦略部長
- 平成27年3月
- 当社 取締役 戦略企画部長(現在に至る)
重要な兼職の状況 なし 取締役候補者の選任理由 野瀬裕之氏は、事業会社において営業・マーケティング部門を幅広く経験し、ブランド戦略部門の責任者を務めるなど、マーケティング戦略に関する経験・実績・見識を有しており、サッポログループの成長戦略の策定・推進に適任であると判断し、取締役候補者としております。 略歴を開く閉じる -
征矢 真一
再任
生年月日 満53歳(昭和38年9月20日生) 取締役在任年数
(本総会終結時)1年 取締役会出席回数 10/10回 所有する
当社株式の数3,282株 略歴、
地位及び担当
取締役 経営管理部長- 昭和61年4月
- 当社(旧サッポロビール株式会社)入社
- 平成18年10月
- サッポロビール株式会社(新会社)北海道本部 戦略企画部長
- 平成21年11月
- 株式会社ポッカコーポレーション(現ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社)取締役
- 平成24年3月
- サッポロ飲料株式会社
取締役 経営戦略部長 - 平成24年11月
- ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 常務取締役
- 平成26年3月
- サッポロインターナショナル株式会社 取締役
サッポログループマネジメント株式会社 取締役(現在に至る) - 平成27年3月
- ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 取締役常務執行役員
- 平成28年3月
- 当社 取締役 経営管理部長(現在に至る)
重要な兼職の状況 なし 取締役候補者の選任理由 征矢真一氏は、事業会社において経理財務部門を幅広く経験するとともに、経営戦略・国際部門の責任者を務めるなど、経営戦略全般に関する経験・実績・見識を有しており、当社のグループ経営及びグローバル経営の強化に適任であると判断し、取締役候補者としております。 略歴を開く閉じる -
福原 真弓
再任
生年月日 満52歳(昭和39年4月2日生) 取締役在任年数
(本総会終結時)1年 取締役会出席回数 10/10回 所有する
当社株式の数115株 略歴、
地位及び担当
取締役 人事部長- 昭和63年4月
- 当社(旧サッポロビール株式会社)入社
- 平成21年9月
- サッポロビール株式会社(新会社) 人事総務部グループリーダー
- 平成25年3月
- 同社 人事総務部長
- 平成26年3月
- 同社 人事部長
- 平成28年3月
- 当社 取締役 人事部長(現在に至る)
重要な兼職の状況 なし 取締役候補者の選任理由 福原真弓氏は、事業会社の人事部門の責任者を務めるなど、人事戦略全般に関する経験・実績・見識を有しており、サッポログループのダイバーシティの推進及び人材育成の強化に適任であると判断し、取締役候補者としております。 略歴を開く閉じる -
吉田 郁也
新任
生年月日 満55歳(昭和36年12月21日生) 所有する
当社株式の数4,593株 略歴、
地位及び担当
取締役候補者- 昭和60年4月
- 当社(旧サッポロビール株式会社)入社
- 平成15年7月
- サッポロビール株式会社(新会社)製造部 生産・技術開発センター長
- 平成16年9月
- 同社 北海道工場 製造部長
- 平成20年3月
- 同社 商品・技術開発部 商品・技術開発センター長
- 平成21年3月
- 同社 静岡工場 製造部長
- 平成22年9月
- 同社 九州日田工場長
- 株式会社楽丸酒造 代表取締役社長
- 平成24年9月
- 同社 千葉工場長
- 平成25年3月
- 同社 執行役員 千葉工場長
- 平成27年3月
- 同社 上席執行役員 千葉工場長(現在に至る)
重要な兼職の状況 なし 取締役候補者の選任理由 吉田郁也氏は、事業会社の製造部門や商品開発部門の責任者を務めるなど、新商品の企画開発についての豊富な経験・実績・見識を有しており、サッポログループの研究開発の推進及び品質向上の推進に適任であると判断し、取締役候補者としております。 略歴を開く閉じる -
服部 重彦
再任
独立
社外取締役候補者
生年月日 満75歳(昭和16年8月21日生) 取締役在任年数
(本総会終結時)5年 取締役会出席回数 12/12回 所有する
当社株式の数0株 略歴、
地位及び担当
社外取締役- 昭和39年4月
- 株式会社島津製作所入社
- 平成元年6月
- シマヅ サイエンティフィック インスツルメンツ インク 社長(米国駐在)
- 平成5年6月
- 株式会社島津製作所 取締役(米国駐在)
- 平成9年6月
- 同社 常務取締役
- 平成15年6月
- 同社 代表取締役社長
- 平成21年6月
- 同社 代表取締役会長
- 平成24年3月
- 当社 社外取締役(現在に至る)
- 平成27年6月
- 株式会社島津製作所 相談役(現在に至る)
重要な兼職の状況 株式会社島津製作所 相談役
田辺三菱製薬株式会社 社外取締役
ブラザー工業株式会社 社外取締役
明治安田生命保険相互会社 社外取締役
株式会社日本経済新聞社 社外監査役社外取締役候補者の選任理由 服部重彦氏は、事業法人の社長としての豊富な経験・実績・見識を有し、また、海外での経営経験も豊富であり、業務執行を行う経営陣から独立した客観的立場で、当社取締役会において的確な提言・助言をいただいており、国際展開を推進する当社のコーポレートガバナンスに資するところは大きいと判断し、社外取締役候補者としております。 独立性に関する考え方 服部重彦氏は、平成27年6月まで株式会社島津製作所の業務執行に携わっておりました。過去、当社子会社の一部工場で同社製品を購入したことがありますが、当該購入金額は僅少であり、同氏と株主との間で利益相反となるおそれはないと判断しております。なお、当社は同氏を東京証券取引所及び札幌証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、各取引所に届け出ております。 略歴を開く閉じる -
池田 輝彦
再任
独立
社外取締役候補者
生年月日 満70歳(昭和21年12月5日生) 取締役在任年数
(本総会終結時)5年 取締役会出席回数 12/12回 所有する
当社株式の数0株 略歴、
地位及び担当
社外取締役- 昭和44年4月
- 株式会社富士銀行
(現株式会社みずほ銀行)入行 - 平成8年6月
- 同行 取締役支店部長
- 平成10年4月
- 同行 常務取締役
- 平成13年5月
- 同行 専務取締役
- 平成14年4月
- 株式会社みずほコーポレート銀行
(現株式会社みずほ銀行) 取締役副頭取 - 平成16年6月
- みずほ信託銀行株式会社 取締役社長
- 平成20年6月
- 同行 取締役会長
- 平成22年6月
- 同行 顧問(現在に至る)
- 平成24年3月
- 当社 社外取締役(現在に至る)
重要な兼職の状況 みずほ信託銀行株式会社 顧問
株式会社エフエム東京 社外監査役
日本精工株式会社 社外取締役社外取締役候補者の選任理由 池田輝彦氏は、金融機関の経営者としての豊富な経験・実績・見識を有しており、業務執行を行う経営陣から独立した客観的立場で、当社取締役会において的確な提言・助言をいただいており、リスクマネジメントの強化など当社のコーポレートガバナンスに資するところは大きいと判断し、社外取締役候補者としております。 独立性に関する考え方 池田輝彦氏は、平成22年6月までみずほ信託銀行株式会社の業務執行に携わっておりましたが、退任後6年以上が経過しており、同行の経営には関与する立場になく、同行と特別な関係にはございません。上場している証券取引所の独立性の基準及び当社の独立性の判断に照らして、同氏と株主との間で利益相反となるおそれはないと判断しております。なお、当社は同氏を東京証券取引所及び札幌証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、各取引所に届け出ております。 略歴を開く閉じる -
鵜澤 静
再任
独立
社外取締役候補者
生年月日 満71歳(昭和21年1月30日生) 取締役在任年数
(本総会終結時)2年 取締役会出席回数 12/12回 所有する
当社株式の数0株 略歴、
地位及び担当
社外取締役- 昭和44年4月
- 日清紡績株式会社(現日清紡ホールディングス株式会社)入社
- 平成13年6月
- 同社 取締役 経理本部長
- 平成16年6月
- 同社 常務取締役
- 平成18年6月
- 同社 取締役常務執行役員 総務本部長
- 平成19年4月
- 同社 取締役専務執行役員 紙製品事業本部長
- 平成20年4月
- 同社 取締役専務執行役員 紙製品事業本部長 兼 事業支援センター長
- 平成21年6月
- 同社 代表取締役社長
- 平成25年6月
- 同社 代表取締役会長
- 平成27年3月
- 当社 社外取締役(現在に至る)
- 平成28年6月
- 日清紡ホールディングス株式会社 相談役(現在に至る)
重要な兼職の状況 日清紡ホールディングス株式会社 相談役
株式会社日本政策金融公庫 社外取締役
株式会社ニチレイ 社外取締役社外取締役候補者の選任理由 鵜澤静氏は、持株会社の社長としての豊富な経験・実績・見識を有し、また、財務・経営管理の分野での高い見識を有しており、業務執行を行う経営陣から独立した客観的立場で、当社取締役会において的確な提言・助言をいただいており、グループ経営体制の強化など当社のコーポレートガバナンスに資するところは大きいと判断し、社外取締役候補者としております。 独立性に関する考え方 鵜澤静氏は、現在、日清紡ホールディングス株式会社の相談役でありますが、同社と当社並びに当社子会社との間には取引がなく、同氏と株主との間で利益相反となるおそれはないと判断しております。なお、当社は同氏を東京証券取引所及び札幌証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、各取引所に届け出ております。 略歴を開く閉じる
- (注)1.各候補者と当社との間には特別の利害関係はありません。
- 2.所有する当社株式の数には、サッポログループの役員持株会及び社員持株会における持分を含めた実質持株数を記載しております。なお、平成28年3月30日開催の第92回定時株主総会決議に基づき、平成28年7月1日付で普通株式5株を1株とする株式併合を行っております。上記の所有する当社株式の数は、当該株式併合後の株式数としております。
- 3.服部重彦氏が株式会社島津製作所の代表取締役として在任中の平成25年1月25日に、同社は、防衛省に対し航空機器に関する費用を過大に請求していた案件があることが判明し、防衛省から指名停止措置を受けました。なお、同社は平成26年3月25日に過大請求に係る返納金を納付し、指名停止は解除されております。
- 4.当社は、服部重彦氏、池田輝彦氏及び鵜澤静氏との間で、会社法第427条第1項の規定による責任限定契約を締結しており、3氏の再任をご承認いただいた場合は、当該契約を継続する予定であります。なお、当該契約の概要は、招集ご通知添付書類59頁に記載のとおりであります。
【ご参考】独立性の判断について
当社は、独立社外取締役を委員長とする任意の「指名委員会」において、独立社外取締役候補者として、適用のある金融商品取引所が定める独立性基準を満たすことを要件とするとともに、企業経営や特定の専門領域における豊富な経験・実績・見識を有し、当社の経営課題について的確な提言・助言を行うことができる人材を推薦することとしております。
第4号議案
監査役1名選任の件
本総会の終結の時をもちまして、監査役(社外監査役)杉江和男氏の任期が満了となります。つきましては、監査役(社外監査役)1名の選任をお願いいたしたいと存じます。
なお、本議案に関しましては、監査役会の同意を得ております。
監査役候補者は次のとおりであります。
-
杉江 和男
再任
独立
社外監査役候補者
生年月日 満71歳(昭和20年10月5日生) 監査役在任年数
(本総会終結時)4年 取締役会出席回数 12/12回 監査役会出席回数 12/12回 所有する
当社株式の数0株 略歴・地位
社外監査役- 昭和45年8月
- 大日本インキ化学工業株式会社(現DIC株式会社)入社
- 平成13年6月
- 同社 取締役
- 平成14年6月
- 同社 常務取締役
- 平成16年6月
- 同社 専務取締役
- 平成18年6月
- 同社 代表取締役副社長
- 平成20年4月
- 同社 代表取締役副社長執行役員
- 平成21年4月
- 同社 代表取締役社長執行役員
- 平成24年4月
- 同社 取締役会長
- 平成25年3月
- 当社 社外監査役(現在に至る)
- 平成27年3月
- DIC株式会社 相談役(現在に至る)
重要な兼職の状況 DIC株式会社 相談役
(平成29年3月29日退任予定)社外監査役候補者の選任理由 杉江和男氏は、事業法人の社長として、豊富な経験、幅広い知識・情報などに基づく高い見識を有しており、客観的かつ中立的な立場で取締役の職務の執行を監査できると判断し、社外監査役候補者としております。 独立性に関する考え方 杉江和男氏は、平成27年3月までDIC株式会社の業務執行に携わっておりました。現在、当社子会社との間で、同社製品の取引がありますが、直近の事業年度における当社の連結売上高及び同社の連結売上高それぞれに対する当該取引金額の割合はいずれも0.1%未満であることから、同氏と株主との間で利益相反となるおそれはないと判断しております。なお、当社は同氏を東京証券取引所及び札幌証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、各取引所に届け出ております。 略歴を開く閉じる
- (注)1.候補者と当社との間には特別の利害関係はありません。
- 2.当社は、杉江和男氏との間で会社法第427条第1項の規定による責任限定契約を締結しており、同氏の再任をご承認いただいた場合は、当該契約を継続する予定であります。なお、当該契約の概要は、招集ご通知添付書類59頁に記載のとおりであります。
第5号議案
補欠監査役1名選任の件
本総会の開始の時をもちまして、平成28年3月30日開催の第92回定時株主総会において選任いただいた補欠監査役矢田次男氏の選任の効力が失効しますので、改めて、社外監査役が法令に定める員数を欠くことになる場合に備え、社外監査役の補欠監査役1名の選任をお願いいたしたいと存じます。
なお、本議案に関しましては、監査役会の同意を得ております。
補欠監査役候補者は次のとおりであります。
-
矢田 次男
再任
社外監査役の
補欠監査役候補者生年月日 満68歳(昭和23年7月22日生) 所有する
当社株式の数0株 略歴・地位
社外監査役の補欠監査役候補者- 昭和51年4月
- 東京地方検察庁検事任官
その後、仙台、千葉、釧路、東京、大阪、東京の地方検察庁勤務 - 平成元年8月
- 東京地方検察庁特捜部検事退官
- 平成元年9月
- 弁護士登録(第一東京弁護士会)矢田法律事務所(現のぞみ総合法律事務所)開設(現在に至る)
重要な兼職の状況 のぞみ総合法律事務所 弁護士 社外監査役の補欠監査役候補者の選任理由 矢田次男氏は、直接会社の経営に関与された経験はありませんが、企業法務分野に精通した弁護士としての豊富な知識と経験によって、客観的かつ公正な立場で取締役の職務の執行を監査できると判断し、社外監査役の補欠監査役候補者としております。 独立性に関する考え方 矢田次男氏は、当社との間で当社監査役会の業務に関する法律顧問契約を締結しておりますが、当事業年度における取引額は当社の連結売上高及び同氏の年間取扱高それぞれに対する当該取引金額の割合はいずれも僅少であることから、同氏と株主との間で利益相反となるおそれはないと判断しております。なお、同氏が監査役に就任された場合は、当該法律顧問契約を終了する予定であります。また、同氏が監査役に就任された場合は、当社は同氏を東京証券取引所及び札幌証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、各取引所に届け出る予定であります。 略歴を開く閉じる
- (注)1.候補者と当社との間には特別の利害関係はありません。
- 2.当社は、矢田次男氏が監査役に就任された場合、同氏との間で、会社法第427条第1項の規定による責任限定契約を締結する予定であります。なお、当該契約の概要は、招集ご通知添付書類59頁に記載のとおりであります。
第6号議案
取締役の報酬額改定の件
当社の取締役の報酬は平成19年3月29日開催の第83回定時株主総会において「年額2億4,000万円以内」(使用人兼務取締役の使用人分給与を含まない)とご承認いただき現在に至っております。
一方、その後の経営環境の変化やコーポレートガバナンス体制の強化に伴い取締役の責務は増大してきております。また、長期経営ビジョンに基づき今後さらに業績が伸長した場合には報酬額の増額が見込まれること、及び経済情勢その他諸般の状況を慎重に検討した結果、取締役の報酬額を「年額5億円以内(うち社外取締役分は年額5,000万円以内)」に改定させていただきたいと存じます。なお、取締役の報酬額には、従来どおり使用人兼務取締役の使用人分給与は含まないものといたしたいと存じます。取締役の員数は、第3号議案を原案どおりご承認いただいた場合、取締役9名(うち社外取締役3名)となります。
各取締役の報酬額につきましては、独立社外取締役を委員長とする任意の「報酬委員会」の審議を経て決定いたします。
なお、平成28年3月30日開催の第92回定時株主総会において、上記の報酬額とは別枠で、当社取締役及びグループ執行役員並びに一部の当社子会社の取締役(社外取締役を除く)に対する業績連動型株式報酬制度を導入することをご承認いただいております。
第7号議案
当社株券等の大規模買付行為への対応方針承認の件
当社は、平成26年3月28日開催の当社第90回定時株主総会において株主の皆様から承認を受け、同日より発効(有効期限は平成29年3月30日開催予定の当社第93回定時株主総会(以下「本株主総会」といいます。)の終結の時まで。)しております「当社株券等の大規模買付行為への対応方針」につきまして、その後の情勢変化等も勘案しつつ、企業価値向上、ひいては当社株主の共同の利益の保護の観点から、延長の是非も含め、その在り方について継続的に検討してまいりました。
かかる検討の結果、平成29年2月13日開催の当社取締役会において、当社取締役全員の賛成により、会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(以下「会社の支配に関する基本方針」といいます。)を決議するとともに、本株主総会における株主の皆様の承認を停止条件として、「当社株券等の大規模買付行為への対応方針」(以下「本対応方針」といいます。)を継続することを決定しました。
本対応方針は、当社企業価値、ひいては当社株主の共同の利益の保護の観点から取りまとめたものであり、「大規模買付行為の是非は、最終的には株主の判断に委ねられるべき」という考え方を基本に、当社株券等の大規模買付者に対して、買付行為の目的や内容などの十分な情報提供と、適切な評価期間の確保を要請することにより、株主の皆様が適切な状況判断を行えるようにするために「大規模買付ルール」を定めたものであります。従って、大規模買付行為そのものを阻害したり、大規模買付行為に応じるか否かという株主の皆様の判断の機会を奪うものではありません。
本対応方針の継続に当たっては、その重要性に鑑み、株主の皆様のご意思を確認させていただくことが適切であると考え、本議案において本対応方針継続のご承認をお願いするものであります。
本議案が、本株主総会に出席した株主の議決権の過半数をもって承認された場合、本対応方針は引き続き継続され、有効期限は平成32年3月31日までに開催される当社第96回定時株主総会の終結の時までとなります。
なお、会社の支配に関する基本方針及び本対応方針の内容につきましては、別紙をご参照ください。
また、本対応方針の主な特徴及び本対応方針の継続に際しての修正箇所は、下記のとおりであります。
1.本対応方針の主な特徴
本対応方針は、平成18年2月に導入して以来、会社法及び金融商品取引法の施行、あるいは平成20年6月30日付の企業価値研究会の「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」、その他の環境変化や株主・投資家の皆様のご意見などを取り入れながら、当社株主の共同の利益の保護の観点から適宜見直しを行ってまいりましたが、その主な特徴は以下のとおりです。
1)大規模買付ルールのプロセスの無用な長期化を避けるための仕組み
・大規模買付者に提供要請する必要情報の具体的内容は、当社株主の皆様の判断や当社取締役会の意見形成のために必要かつ十分な範囲に限定しています。
・大規模買付者からの情報提供要請期間に上限(大規模買付者の延長要請がない限り60日)を設定しています。
・取締役会評価期間は、60日以内の必要な期間を設定し、延長する場合も当初設定した期間を含み最大90日間までに限定しています。
2)当社取締役会による恣意的な判断を排除するための仕組み
・取締役会に対するチェック機関として取締役会から独立した独立委員会を設置し、本対応方針にかかる重要な判断に際して、同委員会に諮問し、取締役会はその勧告を最大限尊重することにしています。
・さらに、本対応方針にかかる重要な判断に際し取締役会決議を行う場合には、出席する独立社外取締役の3分の2以上の賛成がない限り可決できないことにしています。
・上記の独立委員会や独立社外取締役によるチェックに加え、選択した対抗措置の内容によっては、株主総会での決議や株主承認を求めることがある旨を明記しています。
3)対抗措置の発動を限定するための仕組み
・大規模買付ルールが遵守されれば、明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される例外的な場合を除き、対抗措置は発動しないことにしています。また、当社取締役会が求めた必要情報の一部が大規模買付者によって提出されていないことのみをもって、ルール不遵守の認定は行わないことにしています。
・大規模買付ルールを遵守する大規模買付者に対して例外的措置をとることがある場合を、大規模買付行為が明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される場合に限定しており、大規模買付者の意図が例示している行為に形式的に該当することや、株主以外のステークホルダーの利益に悪影響を与えることのみを理由に例外的措置をとることはない旨を明記しています。
4)その他
・具体的対抗措置として株主割当により新株予約権を発行する場合、新株予約権の取得条項や取得条件の設定に関し、特定株主グループに属する者に対しては、その対価として現金の交付は行わないことにしています。
2.本対応方針の継続に際しての修正箇所
本対応方針の継続に際し、以下のとおり修正を行っております。
①別紙「Ⅱ 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み」において、従来の「サッポログループ新経営構想に基づく取組み」に代え、平成28年11月に公表いたしました「サッポログループ長期経営ビジョンに基づく取組み」について説明を行っております。また、「コーポレートガバナンスの強化充実に向けた取組み」につきましても、最新の取組み状況を反映させた説明に改めました。
②別紙「Ⅲ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み」において、本対応方針継続の必要性について説明を付記いたしました。
③本対応方針の継続に際し、独立委員会の委員を従来の社外有識者から、独立社外取締役及び独立社外監査役に変更する予定です。新委員就任予定者は、別紙の資料1に記載のとおりですが、新委員については、本株主総会、及び、その終了後に開催される取締役会の決議を経て正式決定する予定です。
④別紙の資料2「新株予約権概要」の「新株予約権の目的となる株式の種類及び数」に記載している「新株予約権の目的となる株式の総数」については、すべての転換社債の償還が済んだことから、上限となる株式数を従来の116,000,000株から120,000,000株に見直しました。
⑤その他、日付及び語句の修正、文言の整理を行いました。
(第7号議案の別紙)
Ⅰ 会社の支配に関する基本方針
当社取締役会は、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかし、持株会社として、国内酒類事業、国際事業、食品・飲料事業、外食事業並びに不動産事業を主体とする当社グループの事業の全体にわたる経営を統括するという当社の経営に当たっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・従業員及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者に、これらに関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を毀損してしまう可能性があります。
当社は、当社株式の適正な価値を株主及び投資家の皆様にご理解いただくようIR活動に努めておりますものの、突然大規模な買付行為がなされたときに、買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかを株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠です。さらに、当社株式の継続保有をお考えの株主の皆様にとっても、かかる買付行為が当社に与える影響や、買付者が考える当社の経営に参画したときの基本的な経営方針、あるいは当該買付行為に対する当社取締役会の意見等の情報は、当社株式の継続保有を検討するうえで重要な判断材料になると考えます。
以上を考慮した結果、当社としましては、大規模な買付行為を行う買付者において、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する一定のルール(詳細については、Ⅲ 3.をご参照ください。以下「大規模買付ルール」といいます。)に従って、買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該買付行為を開始する必要があると考えております。
また、大規模な買付行為の中には、当該大規模買付行為が明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断されるものもないとはいえません。当社は、かかる買付行為に対して、当社取締役会が大規模買付ルールに従って適切と考える方策をとることも、当社株主の共同の利益を守るために必要であると考えております。
Ⅱ 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みとして、下記Ⅲで記載するもののほか、以下の取組みを行っております。
1.サッポログループ長期経営ビジョンに基づく取組み
当社グループは、平成28年11月に、平成29年(2017年)からグループ創業150周年に当たる平成38年(2026年)までの10年間に進むべき方向性を定めた「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」を策定し、発表しました。
「SPEED150」では、グループ成長の源泉を、創業以来140年の歴史の中で培われた「ブランド資産」であると改めて認識したうえで、グループのコア事業を『酒』『食』『飲』の3分野と位置付けます。既存事業の成長に加え、「『食』領域の拡大」と「グローバル展開の推進」を戦略テーマに掲げながら、不動産とともにグループ保有のブランドを育成・強化していきます。さらに、企業活動を通じてあらゆるステークホルダーとのコミュニケーションを深め、存在感を高めながら満足度向上を目指していきます。
また、「SPEED150」の実現に向けて、初年度からの4年間に取り組む基本戦略をまとめた「第一次中期経営計画2020」も策定しました。「異次元スピードの変革」の基本方針テーマに基づき、成長拡大に備えたグループ経営基盤の強化と各事業活動での課題解決を進め、継続的成長による定量目標の達成を目指します。
2.コーポレートガバナンスの強化充実に向けた取組み
当社は、平成15年7月に純粋持株会社体制に移行し、以下のとおり、グループの経営理念、経営の基本方針、並びにグループ運営の基本原則を定め、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」(以下「基本方針」といいます。)に基づき、当社グループのグループガバナンス体制を構築しています。
(1)グループの経営理念、経営の基本方針
サッポログループは、「潤いを創造し豊かさに貢献する」を経営理念に掲げ、また「ステークホルダーの信頼を高める誠実な企業活動を実践し、持続的な企業価値の向上を目指す」ことを経営の基本方針として、持続的な成長と収益によってグループ全体の企業価値を向上させ、将来にわたってステークホルダーに貢献していくことを目指しています。
(2)グループ運営の基本原則
サッポログループは、純粋持株会社体制のもと、グループ運営の基本原則(グループ全体の最適、各グループ企業の自主独立、グループ企業間での相互協力)を定め、各事業部門の自主性を維持しつつ、サッポログループの全体最適とシナジーの創出を追求し、企業価値の最大化を目指しています。
(3)グループガバナンス体制構築の基本方針
当社は、サッポログループの経営理念及び経営の基本方針を具現化し、グループ全体の持続的な企業価値向上を図っていくために、平成27年12月に「基本方針」を制定しています。当社は、本方針に則り、グループガバナンスの強化充実を経営上の重要な課題の一つとして位置付け、持株会社体制のもとでグループ内における監督機能、業務執行機能及び監査機能を明確化し、経営における透明性の向上と経営目標の達成に向けた経営監視機能の強化に努めています。
(4)グループガバナンス体制の強化に向けた取組み
当社では、純粋持株会社体制に移行する以前の平成11年3月から執行役員制を導入し、また平成14年3月から取締役任期を1年に短縮するなど、積極的にガバナンス体制の強化に取り組んでまいりました。
当社は、平成15年7月に純粋持株会社体制に移行して以降、段階的に独立社外取締役の増員を図ってまいりましたが、平成21年より3名の独立社外取締役を選任しており、適用のある金融商品取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。なお、「基本方針」においても、3名以上の独立社外取締役を選任することを規定しています。
また、当社は、監査役会設置会社ですが、平成10年11月には「指名委員会」及び「報酬委員会」を任意で設置し、取締役の人事・処遇にかかる運営の透明性を高め、経営機構の健全性の維持、向上に取り組んでいます。加えて、平成27年12月には「社外取締役委員会」を設置し、当社及び当社グループの経営戦略、並びにコーポレートガバナンスに関する事項等について、独立社外取締役の情報交換、認識共有の強化を図っています。
今後も、当社では、「基本方針」に基づき、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向け、ガバナンスの強化充実に取り組んでいく所存です。
Ⅲ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、Ⅰで述べた会社の支配に関する基本方針に照らし、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意した者による買付行為を除きます。かかる買付行為を以下「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を以下「大規模買付者」といいます。)が行われる場合に大規模買付者に遵守していただくべき一定の合理的なルール(大規模買付ルール)を定め、併せて大規模買付者がこれを遵守した場合及び遵守しなかった場合につき一定の対応方針を定めることをもって、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとし、これらをとりまとめて当社株券等の大規模買付行為への対応方針(以下「本対応方針」といいます。)として以下のとおり定めます。
注1 :特定株主グループとは、
(i)当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。以下同じとします。)及びその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます。以下同じとします。)又は、
(ii)当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者及びその関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)
を意味します。
注2 :議決権割合とは、
(i)特定株主グループが、注1の(i)記載の場合は、当該保有者の株券等保有割合(同法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に規定する保有株券等の数をいいます。以下同じとします。)も加算するものとします。)又は、
(ii)特定株主グループが、注1の(ii)記載の場合は、当該大規模買付者及び当該関係者の株券等保有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計をいいます。
各株券等保有割合の算出に当たっては、総議決権(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)及び発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定するものをいいます。)は、有価証券報告書、四半期報告書及び自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものを参照することができるものとします。
注3 :株券等とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等を意味します。
1.本対応方針の必要性
(1)本対応方針導入の目的
Ⅰで述べましたとおり、大規模買付者は、大規模買付行為に際しては、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する大規模買付ルールに従って、大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。
当社取締役会は、かかる情報が提供された後、大規模買付行為に対する当社取締役会としての意見の検討を速やかに開始し、外部専門家等の助言を受けながら慎重に検討したうえで意見を形成し公表いたします。さらに、必要と認めれば、大規模買付者の提案の改善についての交渉や当社取締役会としての株主の皆様に対する代替案の提示も行います。かかるプロセスを経ることにより、当社株主の皆様は、当社取締役会の意見を参考にしつつ、大規模買付者の提案と(代替案が提示された場合には)その代替案を検討することが可能となり、最終的な応否を適切に決定する機会を与えられることとなります。
併せて、大規模買付ルールを遵守した場合及び遵守しなかった場合につき一定の対応方針を定め、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切なものによって大規模買付行為がなされた場合の取組みとして、本対応方針を定めることとしました。
本対応方針は、平成17年5月27日付の経済産業省・法務省の「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の3つの原則に準拠し、かつ、平成20年6月30日付の企業価値研究会の「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえて設計されたものです。
(2)本対応方針継続の必要性
当社グループでは、平成19年10月より、グループ創業140周年に当たる平成28年(2016年)を目標地点とした「サッポログループ新経営構想」に取り組んでまいりましたが、その結果、安定した収益基盤の構築と事業領域の拡大を実現し、一定の企業価値向上を果たすことができたものと考えております。しかしながら、不測の事態が発生する可能性は常に存在しており、現時点においても、当社株主の共同の利益を著しく損なう「大規模買付者」が現れる危険性を完全に否定できるものではありません。
Ⅱで述べましたとおり、当社グループは、平成28年11月、「サッポログループ長期経営ビジョン」を新たに公表し、明治9年の創業以来長きにわたりお客様の支持を得て培ってきた「当社独自のブランド資産」を今後の成長の源泉と位置付け、更なる企業価値向上に向けて取組みを開始しました。このような中、当社グループの事業を十分に理解していない「大規模買付者」の方針や戦略によっては、これらのブランド価値が毀損し、中長期的な企業価値の低下を招くおそれがあります。
当社は、Ⅱで記載しましたとおり、コーポレートガバナンス体制の基盤を強固なものとし、「サッポログループ長期経営ビジョン」で掲げた目標を達成していくことが、かかる「大規模買付者」が現れる危険性を低減することに繋がるものであると考えており、現段階では、本対応方針の継続が不可欠であると判断しております。
なお、現時点において、当社では、具体的な大規模買付行為の提案を受けているものではありません。
2.独立委員会の設置
本対応方針を適正に運用し、当社取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止するためのチェック機関として、独立委員会を設置します。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社独立社外取締役、当社独立社外監査役、並びに社外有識者(注4)の中から選任することとし、選任した委員の氏名・略歴につきましては速やかに開示します。また、委員の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の直後に開催される取締役会の終了時に満了するものとし、次期の委員は同取締役会において改めて選任します。
なお、本株主総会後に開催する取締役会において選任する予定の独立委員会の委員の氏名・略歴は資料1に記載のとおりです。
本対応方針においては、下記Ⅲ 4.(1)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される例外的な場合を除き、当該大規模買付行為に対する対抗措置を行わず、下記Ⅲ 4.(2)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、対抗措置をとる場合がある、という形で対抗措置発動にかかる客観的な要件を設定しておりますが、下記Ⅲ 4.(1)に記載のとおりの例外的対応をとる場合、並びに下記Ⅲ 4.(2)に記載のとおりの対抗措置をとる場合など、本対応方針にかかる重要な判断に際しては、独立委員会に諮問することとし、当社取締役会はその勧告を最大限尊重するものとします。
また、本対応方針にかかる重要な判断に際し取締役会決議を行う場合には、出席する独立社外取締役の3分の2以上の賛成がない限り可決できないものとします。
注4 :社外有識者は、
経営経験豊富な企業経営者、投資銀行業務に精通する者、弁護士、公認会計士、会社法等を主たる研究対象とする学識経験者、又はこれらに準ずる者を対象として選任するものとします。
3.大規模買付ルールの内容
(1)情報の提供
当社が設定する大規模買付ルールとは、①大規模買付者が当社取締役会に対して大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を事前に提供し、②当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始する、というものです。
具体的には、まず、大規模買付者には、当社代表取締役宛に、大規模買付者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡先及び提案する大規模買付行為の概要を明示した、大規模買付ルールに従う旨の「意向表明書」をご提出いただいたうえで、当社取締役会に対して、当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいます。)を提供していただきます。
当社取締役会は、意向表明書受領後10営業日以内に、大規模買付者から当初提供いただくべき本必要情報のリストを当該大規模買付者に交付します。当初提供していただいた情報を精査した結果、それだけでは不十分と認められる場合には、当社取締役会は、大規模買付者に対して本必要情報が揃うまで追加的に情報提供を求めます。
なお、当社取締役会は、大規模買付ルールの迅速な運営を図る観点から、必要に応じて、情報提供を要請する都度、大規模買付者の回答期限を設定する場合があります。また、大規模買付者から当初提供いただくべき本必要情報のリストの発送日から起算して60日を、当社取締役会が大規模買付者に対して情報提供を要請し、大規模買付者が回答を行う期間(以下「情報提供要請期間」といいます。)の上限として設定し、本必要情報が十分に揃わない場合であっても情報提供要請期間が上限に達して満了したときは、その時点で情報提供にかかる大規模買付者とのやり取りを打ち切り、直ちに取締役会評価期間を開始するものとします。但し、大規模買付者から合理的な理由に基づく延長要請があった場合には、必要に応じて30日間を限度に情報提供要請期間を延長することができるものとします。他方、当社取締役会は、情報提供要請期間満了前であっても本必要情報が揃った場合には、直ちに情報提供要請期間を終了し、取締役会評価期間を開始するものとします。
本必要情報の一般的な項目の一部は、以下の①から⑤のとおりですが、具体的内容は、大規模買付者の属性、大規模買付行為の目的及び内容によって異なります。但し、いずれの場合も当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のために必要かつ十分な範囲に限定されます。なお、大規模買付者が本必要情報の一部について提供できない場合には、当該情報を提供できない理由を具体的に示すよう大規模買付者に求めます。かかる大規模買付者による本必要情報の不提供及びその理由も、当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のための情報として評価、検討の対象とします。
①大規模買付者及びそのグループ(共同保有者及び関係者を含みます。)の概要(大規模買付者の事業内容、資本構成、当社及び当社グループの事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)
②大規模買付行為の目的及び内容(買付等の対価の価額・種類、買付等の時期、関連する取引の仕組み、買付等の方法の適法性、買付等及び関連する取引の実現可能性等を含みます。)
③当社株式の取得対価の算定根拠及び取得資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法、関連する取引の内容を含みます。)
④当社及び当社グループの経営に参画した後に想定している経営者候補(当社及び当社グループの事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)、基本的な経営方針、事業計画、財務計画、資本政策、配当政策、資産活用策等(以下「買付後経営基本方針等」といいます。)
⑤当社及び当社グループの取引先、顧客、従業員等のステークホルダーと当社及び当社グループとの関係に関し、大規模買付行為完了後に予定する変更の有無及びその基本的な内容
なお、大規模買付行為の提案があった事実及び当社取締役会に提供された本必要情報は、法令又は取引所規則に基づき開示が求められる場合の他、当社株主の皆様の判断のために必要であると認められる場合には、当社取締役会が適切と判断する時点で、その全部又は一部を開示します。
(2)取締役会による評価期間
次に、当社取締役会は、情報提供要請期間が満了又は終了した後、60日以内の必要な期間を取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。具体的な期間の設定は、買付けの目的、対価の種類、買付け方法等、大規模買付行為の評価の難易度に応じて設定しますが、独立委員会に諮問し、その勧告を最大限尊重したうえで、必要に応じて、当初設定した期間を含み最大90日間まで延長できるものとします。大規模買付行為は、かかる取締役会評価期間の経過後にのみ開始されるものとします。なお、当社取締役会は、本必要情報の提供が完了した場合には、速やかにその旨及び取締役会評価期間が満了する日を公表いたします。また、独立委員会の勧告を受け、取締役会評価期間を延長する場合には、延長期間とその理由を速やかに開示します。
取締役会評価期間中、当社取締役会は、独立委員会に諮問し、また、必要に応じて外部専門家等の助言を受けながら、提供された本必要情報を十分に評価・検討し、独立委員会からの勧告を最大限尊重したうえで、当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、公表します。また、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉したり、当社取締役会として当社株主の皆様に対し代替案を提示したりすることもあります。
4.大規模買付行為が為された場合の対応方針
(1)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、当社取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見を表明したり、代替案を提示したりすることにより、当社株主の皆様を説得するに留め、以下に述べる例外的な場合を除き、当該大規模買付行為に対する対抗措置はとりません。大規模買付者の買付提案に応じるか否かは、当社株主の皆様において、当該買付提案及び当社が提示する当該買付提案に対する意見、代替案等をご考慮のうえ、ご判断いただくことになります。
例外的な場合として、当該大規模買付行為において、例えば次の①から⑤までに掲げられる行為等が意図されており、その結果として会社に回復し難い損害をもたらしたり、株主に株式の売却を事実上強要したりするおそれがあるなど、当該大規模買付行為が明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、本対応方針の例外的措置として、当社取締役会は当社株主の皆様の利益を守るために、適切と考える方策をとることがあります。
①株式を買い占め、その株式について会社側に対して高値で買取りを要求する行為
②会社を一時的に支配して、会社の重要な資産等を廉価に取得する等会社の犠牲のもとに買収者の利益を実現する経営を行うような行為
③会社の資産を買収者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する行為
④会社経営を一時的に支配して会社の事業に当面関係していない高額資産等を処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるか、一時的高配当による株価の急上昇の機会をねらって高値で売り抜ける行為
⑤最初の買付で全株式の買付を勧誘することなく、二段階目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け等の株式買付を行う行為
但し、当該大規模買付行為において、例えば、会社の資産を買付者の債務の担保とすることや、会社の遊休資産を処分し、その処分利益をもって高配当をさせることを大規模買付者が意図している場合であっても、上記例外的措置は、当該大規模買付行為が明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される場合に限って行うものであり、かかる大規模買付者の意図がこれらに形式的に該当することや、株主以外のステークホルダーの利益に悪影響を与えることのみを理由として上記例外的措置を行うことはしないものとします。
また、上記例外的措置をとる際の判断の客観性及び合理性を担保するため、当社取締役会は、大規模買付者の提供する買付後経営基本方針等を含む本必要情報に基づいて、必要に応じ外部専門家等の助言を得ながら、当該大規模買付者及び大規模買付行為の具体的内容や、当該大規模買付行為が当社株主の共同の利益に与える影響を検討し、独立委員会からの勧告を最大限尊重したうえで判断します。
(2)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合
大規模買付者により、大規模買付ルールが遵守されなかった場合には、具体的な買付方法の如何にかかわらず、当社取締役会は、当社株主の共同の利益を守ることを目的として、新株予約権の発行等、会社法その他の法律及び当社定款が認める対抗措置をとり、大規模買付行為に対抗する場合があります。なお、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守したか否かを判断するに当たっては、必ずしも大規模買付者が当社に関する詳細な情報を有していない場合があること、あるいは大規模買付者の買収戦略上自発的に情報開示を行うことが期待されない事項もあること(例えば、買収後の利益等の具体的な数値など。)等の大規模買付者側の事情をも合理的な範囲で十分勘案するものとし、少なくとも、当社取締役会が提出を求めた必要情報の一部が大規模買付者によって提出されていないことのみをもって大規模買付者による大規模買付ルールの不遵守を認定することはしないものとします。大規模買付者が大規模買付ルールを遵守したか否か及び対抗措置の発動の適否は、外部専門家等の意見も参考にし、また独立委員会の勧告を最大限尊重し、当社取締役会が決定します。
具体的にいかなる手段を講じるかについては、その時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択し、独立委員会の勧告を受けたうえで決定することとしますが、選択した対抗措置の内容によっては、法令及び定款の定めに従って株主総会で決議を求めること、あるいは独立委員会の勧告に基づいて株主総会の場で株主承認を求めることがあります。
なお、具体的対抗措置として株主割当により新株予約権を発行する場合の概要は資料2に記載のとおりですが、実際に新株予約権を発行する場合には、議決権割合が20%以上の特定株主グループに属さないことを新株予約権の行使条件とするなど、対抗措置としての効果を勘案した行使期間及び行使条件、取得条項及び取得条件等を設けることがあります。
(3)対抗措置の発動の停止等について
上記Ⅲ 4.(1)に記載の例外的措置をとること、又は上記Ⅲ 4.(2)に記載のとおりの対抗措置をとることを決定した後、当該大規模買付者が大規模買付行為の撤回又は変更を行った場合など、対抗措置の発動が適切でないと当社取締役会が判断した場合には、独立委員会の勧告を十分尊重したうえで、対抗措置の発動の停止又は変更を行うことがあります。
例えば、対抗措置として新株予約権を無償割当する場合において、権利の割当を受けるべき株主が確定した後に、大規模買付者が大規模買付行為の撤回又は変更を行うなど、対抗措置をとることが適切でないと当社取締役会が判断した場合には、次のとおり対抗措置発動を停止することができるものとします。
①当該新株予約権の効力発生日までの間は、独立委員会の勧告を受けたうえで、新株予約権の無償割当を中止する。
②新株予約権の無償割当後においては、行使期間開始までの間は、独立委員会の勧告を受けたうえで当該新株予約権を無償取得する。このような対抗措置発動の停止を行う場合は、独立委員会が必要と認める事項とともに速やかな情報開示を行います。
5.株主・投資家に与える影響等
(1)大規模買付ルールが株主・投資家に与える影響等
大規模買付ルールは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、さらには、当社株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を保証することを目的としています。これにより、当社株主の皆様は、十分な情報のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについて適切な判断をすることが可能となり、そのことが当社株主の共同の利益の保護につながるものと考えます。従いまして、大規模買付ルールの設定は、当社株主及び投資家の皆様が適切な投資判断を行ううえでの前提となるものであり、当社株主及び投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。
なお、上記Ⅲ 4.において述べたとおり、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守するか否かにより大規模買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、当社株主及び投資家の皆様におかれましては、大規模買付者の動向にご注意ください。
(2)対抗措置発動時に株主・投資家に与える影響等
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、当社取締役会は、当社株主の共同の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律及び当社定款により認められている対抗措置をとることがありますが、当該対抗措置の仕組上、当社株主の皆様(大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者、及び明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと認められるような大規模買付行為を行う大規模買付者を除きます。)が法的権利又は経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。当社取締役会が具体的対抗措置をとることを決定した場合には、法令及び金融商品取引所規則に従って適時適切な開示を行います。
なお、対抗措置として考えられるもののうち、新株予約権の発行についての当社株主の皆様に関わる手続きについては、次のとおりとなります。
新株予約権の発行につきましては、新株予約権の行使により新株を取得するために所定の期間内に一定の金額の払込みをしていただく必要があります。なお、当社取締役会が新株予約権を取得することを決定した場合には、行使価額相当の金額を払い込むことなく、当社による新株予約権の取得の対価として、株主の皆様に新株を交付することがあります。かかる手続きの詳細につきましては、実際に新株予約権を発行することになった際に、法令に基づき別途お知らせいたします。但し、当社株主の皆様が新株予約権を取得するためには、別途当社取締役会が決定し公告する新株予約権の割当期日における最終の株主名簿に記録される必要があります。
なお、独立委員会の勧告を受けて、当社取締役会が当該新株予約権の発行の中止又は発行した新株予約権の無償取得を行う場合には、1株当たりの株式の価値の希釈化は生じませんので、当該新株予約権の無償割当にかかる権利落ち日以降に当社株式の価値の希釈化が生じることを前提に売買を行った株主又は投資家の皆様は、株価の変動により不測の損害を被る可能性があります。
6.本対応方針の有効期間及び失効・廃止
本対応方針は、本株主総会における株主の皆様の承認を停止条件として継続され、有効期間は平成32年3月31日までに開催される当社第96回定時株主総会の終結の時までとします。
但し、当社株主総会の決議をもって本対応方針の廃止を決定した場合には、上述の有効期間中であっても本対応方針を廃止することができますし、株主総会の決議を経ずに当社取締役会が廃止を決定することによっても、本対応方針はその決定の日をもって失効します。本対応方針の廃止を決定した場合、当社取締役会はその旨を速やかにお知らせします。
また、本対応方針の有効期間中において、企業価値向上、ひいては当社株主の共同の利益の保護の観点から、関係法令の整備や東京証券取引所・札幌証券取引所が定める上場制度の整備等を踏まえ随時見直しを行い、当社株主総会の承認を得て本対応方針の変更を行うことがあります。その場合には、その変更の内容を速やかにお知らせします。
なお、本対応方針の有効期間は当社第96回定時株主総会の終結の時までの約3年間ですが、上述のとおり、有効期間前に当社株主総会又は取締役会の決議により本対応方針を廃止することもできます。
また、本対応方針が発効中であっても、当社取締役会があらかじめ同意をすれば、特定の当社株券等の買付行為に対する本対応方針の適用を排除することができますので、本対応方針はデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)には当たりません。また、当社の取締役任期は1年であり、期差任期制は採用しておりませんので、本対応方針はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではなく、1年ごとの株主総会における取締役の入替えを通じても本対応方針を廃止することが可能です。
Ⅳ 本対応方針が会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同利益を損なうものではないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由
(1)本対応方針が会社の支配に関する基本方針に沿うものであること
本対応方針は、大規模買付ルールの内容、大規模買付行為が為された場合の対応方針、独立委員会の設置、株主及び投資家の皆様に与える影響等を規定するものです。
本対応方針は、大規模買付者が大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始することを求め、これを遵守しない大規模買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。
また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付者の大規模買付行為が当社株主の共同の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、かかる大規模買付者に対して当社取締役会は当社株主の共同の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しています。
このように本対応方針は、会社の支配に関する基本方針の考え方に沿って設計されたものであるといえます。
(2)本対応方針が当社株主の共同の利益を損なうものではないこと
Ⅰで述べたとおり、会社の支配に関する基本方針は、当社株主の共同の利益を尊重することを前提としています。本対応方針は、かかる会社の支配に関する基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保証することを目的としております。本対応方針によって、当社株主及び投資家の皆様は適切な投資判断を行うことができますので、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。
さらに、本対応方針の発効・継続が当社株主の皆様の承認を条件としていること、また、当社取締役会が本対応方針にかかる重要な判断を行う場合、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会の勧告を最大限尊重することとしていること、当社株主が望めば本対応方針の廃止も可能であることなどにより、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。
(3)本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
本対応方針は、大規模買付行為を受け入れるか否かが最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきことを大原則としつつ、当社株主の共同の利益を守るために必要な範囲で大規模買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本対応方針は当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動はかかる本対応方針の規定に従って行われます。当社取締役会は単独で本対応方針の発効・継続を行うことはできず、当社株主の皆様の承認を要します。
また、大規模買付行為に関して当社取締役会が評価・検討、取締役会としての意見のとりまとめ、代替案の提示、大規模買付者との交渉を行い、又は対抗措置を発動する際には、必要に応じ外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされています。このように、本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続きも盛り込まれています。
以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであると考えております。
資料1 独立委員会の委員の氏名・略歴(予定)
服部 重彦(はっとり しげひこ)
- 昭和16年8月生
- 昭和39年4月
- 株式会社島津製作所入社
- 平成元年6月
- シマヅ サイエンティフィック インスツルメンツ インク 社長(米国駐在)
- 平成5年6月
- 株式会社島津製作所 取締役(米国駐在)
- 平成9年6月
- 同社 常務取締役
- 平成15年6月
- 同社 代表取締役社長
- 平成21年6月
- 同社 代表取締役会長
- 平成24年3月
- 当社 社外取締役(現在に至る)
- 平成27年6月
- 株式会社島津製作所 相談役(現在に至る)
【重要な兼職の状況】
株式会社島津製作所 相談役、田辺三菱製薬株式会社 社外取締役、ブラザー工業株式会社 社外取締役、明治安田生命保険相互会社 社外取締役、株式会社日本経済新聞社 社外監査役
鵜澤 静(うざわ しずか)
- 昭和21年1月生
- 昭和44年4月
- 日清紡績株式会社(現日清紡ホールディングス株式会社)入社
- 平成13年6月
- 同社 取締役 経理本部長
- 平成16年6月
- 同社 常務取締役
- 平成18年6月
- 同社 取締役常務執行役員 総務本部長
- 平成19年4月
- 同社 取締役専務執行役員 紙製品事業本部長
- 平成20年4月
- 同社 取締役専務執行役員 紙製品事業本部長 兼 事業支援センター長
- 平成21年6月
- 同社 代表取締役社長
- 平成25年6月
- 同社 代表取締役会長
- 平成27年3月
- 当社 社外取締役(現在に至る)
- 平成28年6月
- 日清紡ホールディングス株式会社 相談役(現在に至る)
【重要な兼職の状況】
日清紡ホールディングス株式会社 相談役、株式会社日本政策金融公庫 社外取締役、株式会社ニチレイ 社外取締役
佐藤 順哉(さとう じゅんや)
- 昭和28年5月生
- 昭和57年4月
- 弁護士登録(第一東京弁護士会)
- ファーネス・佐藤・石澤法律事務所(現石澤・神・佐藤法律事務所)入所(現在に至る)
- 平成2年10月
- ニューヨーク州弁護士資格登録
- 平成23年4月
- 第一東京弁護士会 副会長
- 平成24年3月
- 当社 社外監査役(現在に至る)
【重要な兼職の状況】
石澤・神・佐藤法律事務所 弁護士、株式会社ニッキ 社外取締役、三井金属鉱業株式会社 社外取締役、大正製薬ホールディングス株式会社 社外監査役
資料2 新株予約権概要
1.新株予約権付与の対象となる株主及びその発行条件
当社取締役会で定める割当期日における最終の株主名簿に記録された株主に対し、その所有する当社普通株式(但し、当社の所有する当社普通株式を除く。)1株につき1個の割合で新株予約権を割当てる。
2.新株予約権の目的となる株式の種類及び数
新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、新株予約権の目的となる株式の総数は、120,000,000株を上限とする。新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は当社取締役会が別途定める数とする。但し、当社が株式分割又は株式併合を行う場合は、所要の調整を行うものとする。
3.発行する新株予約権の総数
新株予約権の割当総数は、当社取締役会が別途定める数とする。当社取締役会は、複数回にわたり新株予約権の割当を行うことがある。
4.新株予約権の発行価額
無償とする。
5.各新株予約権の行使に際して払込みをなすべき額
各新株予約権の行使に際して払込みをなすべき額は1円以上で当社取締役会が定める額とする。
6.新株予約権の譲渡制限
新株予約権の譲渡については、当社取締役会の承認を要する。
7.新株予約権の行使条件、取得条項及び取得条件
議決権割合が20%以上の特定株主グループに属する者に行使を認めないこと等を行使の条件として定める。詳細については、当社取締役会において別途定めるものとする。
また、取得条項及び取得条件を設けることがあり、議決権割合が20%以上の特定株主グループに属する者と他の株主とで、取得の対価等に関し異なる取り扱いをすること、あるいは、議決権割合が20%以上の特定株主グループに属する者が保有する新株予約権は取得の対象としないことがある。なお、議決権割合が20%以上の特定株主グループに属する者が保有する新株予約権を取得の対象とする場合、その対価として現金の交付は行わないこととする。詳細については、当社取締役会において別途定めるものとする。
8.新株予約権の行使期間等
新株予約権の行使期間、消却事由及び消却条件その他必要な事項については、当社取締役会が別途定めるものとする。